ASA-300形の前身は、九州の第三セクター鉄道であった高千穂鉄道の気動車7両のうちの1両で、観光用の内装をもっていたTR-200形TR-201である。新潟鐵工所製のNDCと呼ばれるレールバス型気動車の一種である。エンジンは、新潟鐵工所製DMF13HSディーゼルエンジンを183
kW(250 PS)に設定して採用した。正面貫通式、両運転台、トイレなしで、TR-201は観光用途の仕様で、全席ボックスシートである。
高千穂鉄道は、2005年(平成17年)9月の台風による災害で全線が不通となり、復旧されることのないまま2008年(平成20年)12月までに全線が順次廃止され、TR-201も用途廃止となった。
一方、阿佐海岸鉄道では、2008年6月30日に発生したASA-201の脱線事故により保有車両2両のうち1両が廃車となり、その後予備車がない状態であったので、高千穂鉄道よりTR-201が阿佐海岸鉄道に無償譲渡された。TR-201はASA-300形に形式変更され、当初は高千穂鉄道時代のままの仕様で「高千穂復刻列車」として運用されたが、2010年(平成22年)3月に外部塗装が変更されている。
DMVの営業開始準備に伴うバス代行のため、本形式を含む気動車は2020年11月30日をもって引退する。
参考出典:https://ja.wikipedia.org
普通 ASA-300形 阿佐東線 宍喰ー甲浦
ASA-300形主要諸元
形式 |
ASA-300 |
運用者 |
阿佐海岸鉄道 |
製造所 |
新潟鉄工所
|
種車 |
高千穂鉄道TR-201 |
製造年 |
1989年 |
製造数 |
1両 |
運用開始 |
2009年8月30日 |
全長 |
16,300 mm |
全幅 |
2,998 mm |
全高 |
3,890 mm |
床面高さ |
1,220 mm |
車体 |
普通鋼 |
車輪径 |
762 mm |
車両定員 |
100名 (座席52名) |
自重 |
26.2 t |
台車 |
NP120D/T
|
機関 |
新潟 DMF13HS |
機関出力 |
250 PS(183kW) x 1900 rpm |
変速機 |
TACN-22-1100 |
変速段 |
変速2段、直結1段 |
制動装置 |
DE1A自動空気ブレーキ |
保安装置 |
ATS-SS |