土佐くろしお鉄道中村線は、高知県高岡郡四万十町の窪川駅から同県四万十市の中村駅に至る鉄道路線である。清流四万十川の河口に位置し、四国の小京都として知られた中村市(現・四万十市)への路線で、南国の海岸線を走る。元は日本国有鉄道(国鉄)の路線で、事実上、宿毛線と共に土讃線の延長線として建設されており、運用もほぼ一体となっている。1987年4月1日の国鉄分割民営化によって一旦JR四国に承継されたが、1988年4月1日から第3セクター土佐くろしお鉄道が運営している。駅ナンバリングの路線記号は「TK」(Tosa-Kuroshio Lineの略)で、JR四国土讃線、土佐くろしお鉄道宿毛線との連番(高知駅を00とみなす)となっている。路線愛称名は宿毛線とともに四万十くろしおライン。


路線データ
管轄(事業種別):土佐くろしお鉄道(第一種鉄道事業者)
路線距離(営業キロ):43.0 km
駅数:15駅(起終点駅含む)
複線区間:なし(全線単線)
電化区間:なし(全線非電化)
閉塞方式:単線自動閉塞式 CTC、PRC
交換可能駅・信号場:3(川奥信号場、土佐佐賀駅、浮鞭駅)
最高速度:110 km/h
最小曲線半径 窪川駅 - 伊与喜駅間:250 m
伊与喜駅 - 中村駅間:280 m
最急勾配:23 ‰(川奥信号場 - 荷稲駅間)
司令所 :中村駅制御所


沿線風景
 窪川を出て、 川奥信号場 - 荷稲駅間には四国唯一のループ線がある。そのほとんどは第一川奥トンネル(長さ2,031m)内に収まっているためループ区間での見せ場はないが、川奥信号場通過中に谷間を眺めると、中村方面に続くレールの存在を確かめることができる。土佐白浜から浮鞭までは荒磯沿いを走り、入野松原を横目に中村に至る。入野松原の沖はホエールウォッチングの名所である。中村駅のすぐ手前で綺麗な川を渡るが、これは四万十川の支流の後川(うしろがわ)である。


運行形態

優等列車
 転換前と同様、岡山・高松・高知方面からの土讃線特急「南風」・「しまんと」・「あしずり」が乗り入れている。2019年3月16日現在のダイヤでは「南風」が上り1本、「しまんと」が下り1本と上り1本、「あしずり」が下り7本と上り6本の運転となっている。そのうち「しまんと」の上り1本と「あしずり」の下り1本と上り1本は宿毛線に直通する。

普通列車
 ワンマン運転の各駅停車が窪川駅 - 中村駅・宿毛線宿毛駅間で運転されている。窪川駅 - 若井駅(川奥信号場)間は、土佐くろしお鉄道の列車のほかに、JR予土線の列車も乗り入れている。窪川駅 - 中村駅間での運行本数は特急列車と同数の1日下り9本、上り9本(2019年3月16日現在)である。



「しまんトロッコ」 キハ54+トラ 中村線 若井付近



特急「あしずり」 2000系 中村線 若井付近



特急「あしずり」 2000系 中村線 川奥信号場



普通 TKT-8000形 中村線 川奥信号場



特急「あしずり」 2000系 中村線 川奥信号場



普通 TKT-8000形 中村線 佐賀公園ー土佐白浜




普通 TKT-8000形 中村線 佐賀公園ー土佐白浜




特急「あしずり」 2000系 中村線 土佐白浜付近




普通 TKT-8000形 中村線 土佐白浜付近

















中村線