5000系電車は、本四備讃線(瀬戸大橋線)の快速「マリンライナー」の輸送改善を目的とし、これまで使用していたJR西日本の213系を置き換えるために新製された。JR四国としては1998年のN2000系以来 5年ぶりの新製車両である。
 M編成として、川崎重工業(5000形、5200形)および東急車輛製造(5100形)で3両編成6本(18両)が製造され、通常は西日本旅客鉄道(JR西日本)岡山電車区配置の223系5000番台P編成2両編成7本計14両と共に運用されている。

 5100形は、従来のグリーン車と指定席車を1両に統合して2階建てとし、JR東日本E217系電車の2階建てグリーン車をベースに設計された。また普通車(自由席)となる5000形と5200形は、JR西日本の223系5000番台と連結する必要から、223系2000番台をベースとして設計された。
 編成は、岡山側から 5000形(Mc, 制御電動車) - 5200形(T, 付随車) - 5100形(Tswc, 制御車)のMT比1M2Tで構成され、通常は岡山寄りに223系5000番台2両編成を併結した5両編成で運転される。そのため、システムも223系5000番台の母体となった223系2000番台と同一で、VVVFインバータ制御(東芝製)を採用している。
 223系5000番台と共通仕様であるため、JR西日本の通勤・近郊形車両と同じ旋律のミュージックホーンが搭載されている。JR四国の保有する一般形車両で、ミュージックホーンを装備しているのはJR西日本と共同制作の本系列のみである。
 5000系は瀬戸大橋線のみを走行する「マリンライナー」専用車とされ、狭小限界トンネルがある予讃線観音寺駅以西への乗り入れは考慮されていない。

 本系列の特徴である高松方の先頭車5100形は、2階をグリーン席、1階を普通席(いずれも指定席)としたダブルデッカーで、223系2000番台を基本とした平屋建て車と異なり、E217系のグリーン車を基本としてそれに運転台を付加した形となっている。高松寄り運転台後部には平屋席のパノラマシート1列4席(グリーン指定席)、岡山寄り車端部には車椅子対応の普通指定席2席やトイレも設置されているなど、多様なニーズに対応している。平屋部分以外の座席は自動転換装置があり、折り返し車内整備の際に使われる。なお、高松寄りのデッキはグリーン車の一部とみなされる。グリーン車も普通車指定席も、ともに横4列のリクライニングシートで座席の前後間隔も30mmしか差がないが、普通車指定席には背面テーブルが省略されているほか、リクライニング角度がグリーン席よりも浅いなど、細部において差別化が図られている。また、グリーン席・普通指定席ともに網棚が設置されていない。
 5100形の車体配色は、それぞれ異なる独自のものとなっており、5101〜5103号は青系、5104〜5106号は赤系とされ、各車に岡山県の民話『桃太郎』にちなんだ3種のエンブレム(「桃太郎とイヌ」 (5101, 5104) ・「桃太郎とサル」 (5102, 5105) ・「桃太郎とキジ」 (5103, 5106) )が描かれている。5100形は、2004年(平成16年)度のグッドデザイン賞(財団法人産業デザイン振興会)およびブルーリボン賞(鉄道友の会)を受賞しているが、両賞の受賞はJR四国の発足以来初である。

 5000系は、全車両がM編成としてJR四国の高松運転所に配置され、基本的にJR西日本岡山電車区電車センター配置の223系5000番台2両編成(P編成)と連結して5両編成で快速「マリンライナー」として運用されている。早朝、深夜の一部列車はP編成のみやM編成のみ、また朝ラッシュ時にはM編成1本とP編成2本による7両編成(3両+2両+2両)での運用もある。また年末年始・大型連休・お盆休み等の多客期には終日にわたって9両編成での運用もある。


参考出展:https://ja.wikipedia.org







快速「マリンライナー」 5000系+223系5000番台 JR西日本 宇野線



快速「マリンライナー」 5000系+223系5000番台 JR西日本 本四備讃線



快速「マリンライナー」 223系5000番台+5000系 予讃線



快速「マリンライナー」5000系+223系5000番台 本四備讃線 児島



快速「マリンライナー」5000系+223系5000番台 予讃線 坂出



快速「マリンライナー」5000系+223系5000番台 予讃線 国分



快速「マリンライナー」5000系+223系5000番台 予讃線 高松





5000系量産車主要諸元


形式 5000系 
運用者 JR四国 
製造所 東急車輛製造(5100)
川崎重工業(5000,5200)
製造年  2003年
製造数  6編成18両
電気方式 DC1500V
最高運転速度 130 km/h
設計最高速度 130 km/h
全長 20,100 mm(5000形)
20,000 mm(5200形)
20,820 mm(5100形)
全幅 2,950 mm 
全高 3,640 mm(5000形)
3,640 mm(5200形)
4,070 mm(5100形)
車体  ステンレス鋼
編成定員 143(立席)+206(座席)=349人
編成重量  編成 109.4t 
台車  軸梁式ボルスタレス台車
(ヨーダンパ付)
S-DT63(5000形)
S-TR63(5200形)
S-TR64(5100形)
主電動機 かご形三相交流誘導電動機 SMT102B
編成出力 主電動機出力 220kW
駆動方式 TD平行カルダン駆動方式
制御方式 PWMIGBT
VVVFインバータ制御
制動装置  発電ブレーキ 
電気指令式ブレーキ
直通ブレーキ
抑速ブレーキ
保安装置  ATS-SS
列車防護無線






5000系編成表

配置:高松運転所

編成
番号
5000(Mc)+5200(T)+5100(Tsc) 製造所 新製日 備考
 M1  5001+5201+5101 川重、東急 03.08.04
 M2  5002+5202+5102 川重、東急 03.08.05
 M3  5003+5203+5103 川重、東急 03.08.06
 M4  5004+5204+5104 川重、東急 03.08.08
 M5  5005+5205+5105 川重、東急 03.08.10
 M6  5006+5206+5106 川重、東急 03.08.10
















5000系