チキ6000形は、老朽化した長物車を置き換えるために、1977年(昭和52年)から1981年(昭和56年)にかけて、余剰となっていたコキ5500形の改造により、誕生した貨車である。422両(チキ6000 - チキ6421)が国鉄工場にて改造製作された。 改造に際してはコキ5500形のうち、TR63F形台車を装備する車両が選定された。台車と連結器と側梁をコキ5500形から流用し、側梁を切り詰め、チキ7000形に準じた車体を新製している。床板は木製である。ブレーキ装置はコキ5500形では手ブレーキ式であったが、側ブレーキ式に変更された。
 本形式は戦前・戦時製長物車を置き換え、長物車の近代化を進捗させ、チキ7000形とともに汎用長物車として全国各地で使用されたが、国鉄末期になると長物車を使った貨物列車は次第にトラック輸送に置き換えられ、本車も約半数が余剰廃車となり、残った車両が国鉄分割民営化を経てJR各社に継承された。JR旅客会社に所属する車両は事業用として、レール輸送などに使用される。かつては操重車の控車などに使われた車両もあった。2017年(平成29年)4月の時点ではJR北海道に6両、JR東日本に52両、JR西日本に48両、JR四国に4両、JR九州に18両が在籍する。
 JR四国に在籍するチキ6000は、高松運転所所属の事業用4両のみでレール輸送に使用されている。多度津駅常備である。





チキ6000 多度津にて(敷地外(公園)から撮影)


チキ6000 多度津にて(敷地外(公園)から撮影)





チキ6000主要諸元


形式 チキ6000
運用者 日本国有鉄道
JR北海道
JR東日本
JR東海
JR西日本
JR四国
JR九州
JR貨物 
改造所 国鉄工場
改造年  1977-1981年
最高運転速度 75 km/h
全長 14,700 mm
全幅 2,556 mm
全高 2,995 mm
車体 普通鋼
荷重 35t
自重  17.0 t 
台車  TR63F





チキ6000配置表

形式 番号 
チキ6000   6050
6055
6236
6336
























チキ6000