香川県

豊稔池ダム(堰堤)


現存する日本最古の石積式マルチプルアーチダム


ヨーロッパの古城を思わせる荘厳な石作り





旧の取水口バルブを展示


旧の土砂吐通門を展示


ダムの上部はこのような様子。アーチ形状が美しい。

 豊稔池ダムは、香川県観音寺市にある現存する日本最古の石積式マルチプルアーチダムです。
 讃岐山脈から流れ出る柞田川を上流で堰き止め、柞田川の左岸に広がる水田を潤している本ダムは、度重なる大旱魃への対策として1926年(大正15年)に着工され、1930年(昭和5年)に完成しました。このとき、地元住民による組合が部分請負して工事にあたり、延べ15万人による人海戦術により約4年の短期完成を実現するという地元一体となって成し遂げられた公共事業でした。
 マルチプルアーチダムとしては、宮城県仙台市の大倉ダム(二連式)を含め、全国に二つしかなく、当時アメリカ合衆国における最新技術であったマルチプルアーチが適用されるなど、土木史、ダム技術史を語る上においても貴重な建造物です。ダム補修工事により上流部はコンクリート補強されていますが、下流部には当時の古い石積みが現存しています。
2006年(平成18年)、国の重要文化財(建造物)に指定されています(指定名称は「豊稔池堰堤」)。
 毎年、田植えの時期に行われる地上30メートルの堤からの放水や、ユル抜き行事(毎年7月中旬から下旬)の際には、そのヨーロッパの古城を思わせる外観と流れ出る放水の絶景を目当てに多くの観光客が訪れます。


アクセス
JR四国観音寺駅からレンタカーで約30分





三架橋


美しい3連のコンクリートアーチ橋


コンクリート製でとても頑丈そうな印象を受ける。


「日本百名橋」「土木学会選奨土木遺産」に登録されている。


昭和10に竣工した歴史ある橋である。

3つのアーチが美しい三架橋は「日本百名橋」に選ばれている観音寺市にある美しい橋です。長さ93m、幅員6mの鉄骨コンクリート下路式タイドアーチ橋で、財田川の下流にあります。現在の橋は昭和10年にできましたが、その歴史は古く、文政12年(1829年)には、ここに橋が存在していたことが分かっています。当時は丸木の寄せ造りで、「参賀橋」と呼ばれていました。橋を渡って、「琴弾八幡宮」に’参賀’するということでこの名がつけられたそうです。


アクセス
JR四国観音寺駅から徒歩15分





多度津港旧外港東防波堤





釣り人が釣り糸を垂れるのんびりとした堤防。
海を隔てた先に造船所のクレーンが立ち並んでいる景色は壮観です。


堤防の先にある灯台


灯台から陸側を見る。見事な花崗岩堤防である。


多度津港旧外港東防波堤は経済産業省の近代化産業遺産、土木学会選奨土木遺産に登録されている。

 「旧外港東防波堤」は、明治44年(1911年)に多度津港の拡張工事のために造られました。100年以上前に設置された花崗岩の防波堤が今も200mほど続き、その先端には小さな白い灯台が設置されています。香川県内有数の港であった多度津港は、この拡張工事によりその存在感を増しましたが、その後、高松港や他港の発展、鉄道輸送の拡大等により徐々にその重要性は小さくなってしまったそうです。


アクセス
JR四国多度津駅 徒歩20分





公道から間近に外航貨物船が見える四国ドック






ど迫力の外航船ですが、これでも外航船の中では小さい部類の船です。

 日本は造船王国ですが、その中でも西日本に造船会社が集中しています。そして、西日本の中でもさらに瀬戸内地域に造船会社が集中しています。香川県の県庁所在地高松市にも外航船を建造する造船所である四国ドックが存在しています。公道の間際までドック、艤装岸壁が迫り、建造中の外航船を間近に見ることができます。外航船ですので大きな船でド迫力です! 尚、言うまでも無く工場内への無断入場は厳禁です。


アクセス
ことでんバス朝日町線 県立中央病院バス停から徒歩で約5分





高灯篭



 琴平にある高灯篭は、1860年に完成した高さ27メートルの日本一高い灯籠で、国の重要有形民俗文化財に指定されています。瀬戸内海を航海する船の指標として建てられ、船人がこんぴらさんを拝む目標灯となっていました。塔から放つ灯は、丸亀沖の船に届くように設計されたといわれています。高い石の基壇の上に木製の灯台が築かれ内部は三階建てです。壁には江戸時代の人々の落書きが今も残されています。


アクセス
琴電琴平駅の隣 徒歩30秒






ベーハ小屋






ベーハ小屋とは、煙草の葉の乾燥小屋のことです。アメリカ原産の黄色種と呼ばれる種類の葉煙草を乾燥させる小屋のため「米葉(米国の葉)小屋」から転じて「ベーハ小屋」と呼ばれます。第二次世界大戦前後に数多く建てられ、昭和50年(1975年)頃まで乾燥小屋として機能していたと思われますが、その後は循環バルク乾燥による共同乾燥施設に移行し、現在は小屋自体は納屋や廃屋として全国に今でも現存しています。
 ベーハ小屋は黄色種栽培の北限である岩手県花巻市大迫町以南の本州、四国、九州の各地に分布していました。現在でも各地に産業遺構として散在していると考えられます。現存数は圧倒的に香川県が多いと考えられています。昭和34年当時、ベーハ小屋が全国で最も多かった県は茨城県で約13,000棟、次いで香川県の約12,000棟、第3位は岡山県だったようです。讃岐平野に未だ数百棟以上のベーハ小屋があるようです。尚、香川ではベーハ小屋のことを「カンソバ」と呼ぶことが多かったようです。
 小屋は一般に木造で、形状は二間 x 二間(約4m x 4m)の平面を基本とし切妻屋根の頂部に「越屋根」と呼ばれる換気用の小屋根が乗ります。壁は竹小舞土壁の大壁で仕上げられ薪を焚く焚き口と地窓(吸気口)、温度管理用の小さな小窓が付きます。乾燥方法としてはかまどで薪を焚き、床に張り巡らされた鉄管の中に熱を送り、その輻射熱で室内の温度をコントロールします。屋根材や土壁の色の違いなどに地域性が見られるようです。


写真のベーハ小屋へのアクセス
JR四国土讃線黒川駅 徒歩30秒





満濃池










満濃池(まんのういけ)は、香川県仲多度郡まんのう町にある日本最大の灌漑用のため池です。国の名勝に指定されています。空海が改修したことでも知られ、周囲約20km、貯水量1,540万tもある巨大な池です。



満濃池へのアクセス
JR琴平駅前、琴電琴平駅前より琴参バス美合線「まんのう公園口」下車 徒歩約15分





引田の街並み


引田の街並み



かめびし屋

宝暦三年(1753)の創業以来、古来の伝統製法である「むしろ麹製法」を守り続けてきた醤油屋です。昔ながらの蔵での天然長期熟成にこだわり二〜三年の歳月をかけて諸味を熟成させた、深い旨みと、まろやかな味わいが特徴です。かめびし醤油の名称は歴史が古く、氏神のある亀山の「かめ」と醤(ひしお)から取ったといわれています。

かめびし茶屋では、自慢の醤油を使った「しょうゆうどん」、もろみソフトクリーム、みたらし団子など醤油スウィーツが楽しめます。ここだけの「もろみうどん」がお薦めです。




旧引田郵便局



風待ちの港 引田港

「風待ちの港の町」「讃岐三白の産地」として江戸時代から栄えてきた東かがわ市引田には、往時のにぎわいを今に伝えるアンティークなまち並みがあります。元豪商の邸宅・讃州井筒屋敷や、甘い香りが漂う和三盆の工房などに立ち寄りながら、味わい深い町を歩きましょう。また、東かがわ市は全国の手袋生産量の90%以上を占める生産地です。レトロなまち並みを散策し、130年を超える手袋の伝統と実績に思いをはせてはいかがでしょう。


引田の街並みへのアクセス
JR高徳線 引田駅から徒歩約15分





















ガイドブックには載らないディープな四国