路線   大川線・日の浦線
始発   田井
終点   日の浦局前

嶺北観光自動車の大川・日の浦線は、土佐町の田井から大川村大川を経て、いの町日の浦を結ぶ路線である。バスは嶺北観光自動車の田井を出ると国道439号線を西へと走り、JA高知県れいほく支所で右折し、県道265号線へと入る。ぐんぐん坂を登りトンネルを抜けると、四国最大のダム早明浦ダムの湖畔へと出る。上吉野川橋で早明浦ダムを渡り北岸へ移動すると県道17号線でダムの北岸をひたすら西へと走る。道は1~1.5車線で広くはないが対向車との離合は何とか可能である。それにしてもダムの湖畔をひたすら走り、全く人家が無い。なんでこんなところを路線バスが走るのか不思議なくらいほぼ無人地帯をバスは走り続ける。やっとぽつぽつと人家や公共の建物が僅かに現れたと思うと大川村の中心地大川に到着する。調べてみると大川村は日本全国で最も人口の少ない村で、僅か300人強しか人口がいないそうだ。大川で黒丸行きのバスと接続を取り、バスは再び県道17号線を吉野川に沿って西進する。大川を出るとまたも無人地帯の連続だ。不意に県道17号線から狭い側道に入ったと思うと旧本川村の集落である日の浦局前に到着。日の浦局とは、本川郵便局のことを示すと思われるが、その郵便局も少し離れた場所に移転済で旧郵便局の建物は払い下げを受けた様だが、今は無人との事。日の浦の集落では、ほとんど誰も見かけず、多くの廃屋が並ぶ場所であった。田井から日の浦局前までの所要時間は約1時間7分である。全線に亘り超過疎路線であり、利用客はほとんどいない。田井溌が一日3便、日の浦溌が一日3便設定されている。




田井営業所で出発を待つ日の浦行きバス。バスは日野リエッセⅡ マイクロバスだ。



行き先幕は、大川経由日の浦・黒丸。黒丸は大川で乗換となる。



田井を出ると国道439号線を西へと走る。道の駅土佐さめうら付近。



この辺りは快適な国道439号線。国体を前に随分と国道が改良されたとの事。



早明浦ダムへ向かう県道265号線を走る。



道幅は、にわかに狭くなった。



早明浦ダムの湖畔に出るとすぐに上吉野川橋を渡り、ダム北岸に出る。




上吉野川橋からのダム湖の眺め



上吉野川橋は立派な吊り橋だ。



上吉野川橋を渡ると北岸を西へと走る。



県道17号線をひたすら西へ走る。



橋を何回も渡る。



ダム湖



雄大な早明浦湖



トラス橋を渡る。











久々に建物が見えたら大川村が近い。



前に見えるトラス橋は黒丸に向かう橋。



大川村の中心部。日本一人口の少ない村でとても寂しい雰囲気



バスは、大川村の中心部である大川局前に到着。
早明浦ダムの完成により大川村は昭和40年代に水没した。
今ある建物すべてダム完成により移転した建物である。




早明浦ダムの上流部は大川村まで続く。
早明浦ダムは、渇水になると旧大川村役場が姿を現すことで有名だ。



バスは大川局前で小休止。黒丸行きバスの到着と接続を待つ。



黒丸行きバスが到着。



私の他に1名の乗客がいたが、ここで黒丸行きのバスに乗り換えた。



バスは日の浦に向け出発。ダムはまだまだ続く。



1~1.5車線の道が続く県道17号











吉野川も上流になり、荒々しい石が転がる景色になってきた。











突如県道17号線の旧道と思われる細い道に入った



古い集落で、多くは廃屋のようだ。



バスは狭い道を徐行で進む。











そして、少し道が広まったところで停車。エンジンも止まった。



運転手さんがボソッと言った。「終点です。」 終点の日の浦局前だ。



おー!これは本当に何もない。



バスが停車したすぐ後ろに集落唯一の商店がある。一人のおばあさんが店主のようだ。
私に「バスの運転手さん?」と尋ねてきた。「いいえ、乗客です。」と言うとびっくり
していた。おばあさん曰く、この集落に住んでいる人は僅かとの事。「皆、いなくなった。」
と言っていた。




商店の前にある旧本川郵便局。今は空き家。



商店のおばあさんが戸を開けて時々風を通しているとの事。



ここはかつて、旅館だったとのこと。



ここはかつて、理容店だったとのこと。



日の浦局前から少し歩くと旧本川村の公民館があった。




















嶺北観光自動車 終点の旅